森の日記

見たこと、知ったこと、感じたこと。

灰色の男たち

ここ数週間、灰色の男たちに時間をぬすまれていました。

 

 

 

・・・と言って、もしも、わかってくれるひとはいるかしら。

いたら、嬉しくなってしまう。

 

灰色の男たち、というのは、ドイツの作家、ミヒャエル・エンデの作品「モモ」に出てくる「時間どろぼう」のこと。

 

フランスから帰国早々にものすっごい勢いで滝にのみこまれたかのようにさっそく取材の旅に出ています。

それはそれで、とてもうれしく、日々たくさんの刺激を受けていて。

けど、思考に言語化がおいつかなくて、仕事をこなすのにいっぱいいっぱいになって、まったくことばが出てこない日々が3週間ほど続きまして。

 

これじゃ、いかん。と思って、久しぶりにこのページを開いたわけです。

 

フランスでの日々の言語化もままなってないまま。

 

さて、どこからはじめようか。

 

いまいるのは、エンデの国、ドイツ。

わたしはそんなに教養も深くないし趣味も広くなくて、音楽も映画も本も、びびっという出会いやおすすめされて気に入ったものを手元に置いて、ときどきふりかえってかみしめるのが好きなのだけれど、そんななかでも「モモ」は、とくべつな一冊です。

 

あ、いま、こころに余裕がなくなっているな

 

と思ったときに、読みたくなる一冊です。

「モモ」は、時間がなんなのか、ひととひとが出会うとはどういうことか、をやさしく教えてくれる。もしくは、思い出させてくれる。

 

いまの世界はどんどん、灰色の男たちに時間をぬすまれている。

わたしも。

 

□■□

じつは、エンデの名作と言われる「はてしない物語」を読んだことがない、ということにきのう気づいたのだけど、「モモ」は何度読んだことだろう。(帰国したら「はてしない物語」も読んでみよう・・・。)

 

 おわり。